第2部 礼典諸式 第7節 正教師按手式 正教師の按手礼は、試験、推薦、伝道年限等、各教団にそれぞれの規約がある。 賛美 聖歌 214「われは選ばれて」 祈祷 勧告 兄弟姉妹、神の御許しのもとに、今この人(々)をわが教団の正教師に任じようとしています。この人(々)は、正規の手続きを経て、教団の正教師の職に挙げられるのにふさわしい者と認定されました。しかしながら、この職はまことに尊く重いものですから、もしこの人(々)が聖職に任ぜられるのにふさわしくないと判断する人は、その事実を申し出てください。 (もしその事実を申し出る者があるときは、その按手を中止し、事の明白になるのを待つのがよい。) 祈祷 すべての良き賜物を与えてくださる全能の神よ、あなたは聖霊をもって教会の中に聖職を立て、その職務を行わせてくださいます。願わくは今、正教師の職に召されたこのしもべ(ら)を顧み、真理の御霊を彼に満たし、清い生涯を送らせてください。忠実に主に仕え、その教えと行いとによって神の栄光を表し、教会の徳を建て、与えられた尊い使命を全うすることができるようにしてください。この祈りを、教会の頭なるイエス・キリストの御名によっておささげいたします。 アーメン。 聖書 マタイの福音書28章18-20節 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。「わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」 テモテヘの手紙第一、3章1-7節 「人がもし監督の職につきたいと思うなら、それはすばらしい仕事を求めることである。」ということばは真実です。ですから、監督はこういう人でなければなりません。すなわち、非難されるところがなく、ひとりの妻の夫であり、自分を制し、慎み深く、品位があり、よくもてなし、教える能力があり、酒飲みでなく、暴力をふるわず、温和で、争わず、金銭に無欲で、自分の家庭をよく治め、十分な威厳をもって子どもを従わせている人です。−自分白身の家庭を治めることを知らない人が、どうして神の教会の世話をすることができるでしょう。−また、信者になったばかりの人であってはいけません。高慢になって、悪魔と同じさばきを受けることにならないためです。また、教会外の人々にも評判の良い人でなければいけません。そしりを受け、悪魔のわなに陥らないためです。 テモテヘの手紙第二、1章3-14節(省略) 奨励(司式者) あなた(がた)が召された職は、非常に尊く重いことを、心して思うべきです。あなた(がた)はみことばの奉仕者、あかし人、神の祭司なのですから、主の教会を守り、これを戒め、これを養い、失われた羊を尋ねてキリストの限りない救いに導くよう努むべきです。あなた(がた)のあずかる宝は、御子キリストの尊い血によって買い取られた、きわめて大いなるものですから、常に心に銘じて忘れてはなりません。あなた(がた)の仕える教会は、主の花嫁であり、また主の体です。あなた(がた)は力を尽してその職を顧み、自らつまずかず、また他人をもつまずかせないように慎むべきです。この職は生来の知恵と力では全うすることができませんから、常に恵みを与えてくださる聖霊を信じ、その満たしを受けるために、御霊との親しき交わりに自らをおくよう心がけなさい。願わくは、あなた(がた)を召された真実な主が、あなた(がた)の務めを全うさせてくださいますように。 アーメン。 祈祷 全能の父よ、私たちを深く愛し、御子イエスを与えて私たちの贖い主となし、限りないいのちの源としてくださいましたことを感謝いたします。かくして私たちを罪から救い、御選びにあずからせ、多くの者の中から特に召し出して直接ご用をする者とさせてくださいましたことを感謝いたします。神よ、私たちは今、この者(たち)を主の忠信なしもべ(ら)とし、長老の按手をもって聖職に任じますから、愛の賜物を豊かに与えて、その職を全うすることができるようにしてください。 主は「あなたがたがわたしを選んだのではありません。わたしがあなたがたを選び、あなたがたを任命したのです。それは、あなたがたが行って実を結び、そのあなたがたの実が残るためであり、また、あなたがたがわたしの名によって父に求めるものは何でも、父があなたがたにお与えになるためです」と申されました。それゆえ、ますます神を知り、キリストの奥義と栄光の望みが啓示されて神の国とその義とを求める者(たち)となり、初代教会の使徒たちのように「私たちは、もっぱら祈りとみことばの奉仕に励むことにします」と言う者(たち)にならせてください。主イエスの御名によってお願いいたします。 アーメン。 祝福の祈祷(司式者は按手する正教師たちとともに、各人の頭に手をおき、そのうちの一人が代表して祝福の祈りをする。) 父と子と聖霊の御名によって、今あなた(がた)に手を按き、主の教会の正教師たる職に任じます。この務めを全うするために聖霊を受けなさい。また、忠実に神のことばを宣べ伝え、諸礼典を執り行いなさい。 アーメン。 (司式者は按手礼の辞令を読みあげて交付する) 祈祷 あわれみ深い父よ、願わくはこのしもべ(ら)に天からの恵みをくだし、義の衣をもって装い、その宣べるみことばがむなしくならずに、必ず実を結ぶことができるようにしてください。主の御名によって祈る祈りはすべて答えられて、神のみわざとご経綸が進み、主の再臨によって御国が地上に速やかに建設され、神の御名が全地にあがめられますように。主イエス・キリストの御名によってお願いいたします。 アーメン。 (司式者は按手礼を受けた者を全会衆に紹介する) 賛美 聖歌 512「みたみよ戦え」(または頌栄) 祝祷(祝祷の項 例2にある。)